2008年03月19日

「観光地」としての「門司港」はこれでいいの?

今月13日に観光トロッコ列車の鉄道事業許可が申請されたようです。
観光トロッコ列車:門司港−和布刈、“動き出す” /福岡

北九州随一の観光名所・門司港の魅力アップを図る「観光トロッコ列車」が、13日の鉄道事業許可申請で実現に向けて動き出した。和布刈地区への集客と同時に、関門人道トンネルを通じた下関市側との連携も視野に入れている。

 北九州市と平成筑豊鉄道(本社・福智町)の申請によると、JR門司港駅近くから和布刈公園まで、休止中の貨物線2キロを利用して走らせる。09年の開業を予定し、年間10万人以上の利用を目指す。

 和布刈地区は関門海峡の最も狭い部分に面している。頭上に関門橋があり、目の前を多くの船が行き交う。また歩いて下関市に渡れる関門トンネルの人道口もある。

 列車運行に合わせ、市は和布刈公園に民間の観光施設誘致を検討。また終点より先にある線路を使って手こぎ車両などで遊べる「レールパーク」の整備も考えているという。

 途中駅と関門トンネル人道口が近いことから、市門司港レトロ室は「下関側と協力してトロッコ列車とトンネル、バス、関門渡船を組み合わせた周回コースをアピールしたい」と話している。

[2008年3月14日・毎日新聞]

いよいよ実現に向けて本格的に動き始めましたね。観光客数がここ数年減少傾向にあるので、集客の大きな目玉になってくれれば良いと思います。また釜山との定期フェリー航路開設も近付いてきました。
門司−釜山結ぶ定期フェリー 6月1日就航目指す 5月に試験運航 C&CRUISE

北九州市の門司港と韓国・釜山港を結ぶ定期フェリー就航の準備を進めるフェリー会社「C&CRUISE」(釜山市)は18日、6月1日の運航開始を目指していることを明らかにした。東九州観光の宣伝で17日から釜山市を訪れている北九州市などの関係者に、同社幹部が説明した。

 同社の粱真英(ヤンジンヨン)経営企画本部長は「門司港のCIQ(税関や入管などの出入国関連機関)の準備が順調にいけば5月中旬に終了し、6月1日に運航を始めたい」と説明。4月には運航ダイヤを確定して営業活動を本格化する意向を示した。

 5月に実施予定の試験運航は、釜山側から旅行社や学校などの団体旅行担当者ら約300人を、九州側から北橋健治北九州市長ら関係者150‐200人規模で招待する計画を立てているという。

 同市と釜山を結ぶ航路では過去に高速船の運休事例もあるが、粱本部長は「今回は貨物も運ぶし、韓国は日本旅行ブームで、韓国人が査証なしで日本に入国できるなど状況は変わっている」と指摘。物流面でも「グループ会社が中国やロシアとの航路で実績があり、日本の企業が門司‐釜山を経由して輸出しやすくなる」と下関港(山口県)や博多港(福岡市)に発着する定期フェリーとの差異化が図れるとの見方を示した。

[2008年3月19日・西日本新聞]

国際貿易港として栄えた門司港だけに、その賑わいの復活を期待する人も多いでしょう。門司港がどう変わっていくのか個人的には楽しみでもあります。

このように門司港地区の更なる「観光地」化に向けての大きな動きがある一方で、これまで古き良き時代の門司港の雰囲気を保ってきた清滝地区に大型マンションが建つ計画が持ち上がっています。三宜楼横の現在更地になっている場所に、地上14階地下1階という大規模なもので、すぐ近くに駐車場が作られるという。先月地元住民に対する説明会が開催され、また今週日曜日にも再度開催されるという。
三宜楼横マンション計画図

これに対し、道路拡張に伴う交通量増加により事故の危険が高まること、日照権の問題、高層マンションから周辺住民が受ける圧迫感の問題、レトロな雰囲気の残る周辺の景観が壊されるという理由から、地元住民から市役所建築指導課にマンション建設の指し止め(設計変更)の陳情がおこなわれ、マンション建設反対の署名活動も始まっています。
門司港の今後の発展にとって、住民の増加は大事なことであるし、住民の増加でサービス面や生活環境の改善が望めるため、ある程度の「犠牲」も必要ではないかと思います。しかし私個人としては、やはりマンション建設には反対したいと思います。あの周辺を歩いた方なら分かると思いますが、清滝周辺は「まち歩き」の楽しさを感じさせてくれる場所であり、その雰囲気自体が門司港の財産だと思っています。
清滝周辺

レトロ地区をはじめ、トロッコ列車や国際フェリー航路による「観光地」化はあくまでも「表の顔」であり、その周辺地域の歴史や景観などの<深さ>や<重み>をないがしろにすることは、「観光地」化自体、単に「遊園地」化に過ぎず、訪れる人々から飽きられ廃れてしまうと思います。そうならないためにも、門司港の街全体をプロデュースする視点で「観光地」化が進んでいくことを願っています。
posted by seamoon at 00:00 | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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三宜楼(その1)
Excerpt: この名前だと、全国区の方々には何のことだか分からないかと思いますが、門司港にある料亭として建てられた豪壮な木造三階建建築です。傾斜地に建てられているため、実際の上屋以上にスケール感を覚える、非常に象徴..
Weblog: 『福岡の近代化遺産』のつくりかた。 
Tracked: 2008-03-20 16:36
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