(asahi.com「ニュース インサイド」から)
大正、昭和の香りが漂う門司港レトロ地区(北九州市門司区)の一般公開が始まって、今年で10年になる。西洋風の建築物が連なる街並みを復興して生まれた市内有数の観光地。だが、順調に伸びてきた客足は03年の255万人をピークに頭打ちになりつつある。市は「08年に年間400万人」という大目標を見すえ、懸命にPRを展開している。(吉田啓)
「ふぐ食べよ ふぐ食べよ ふぐだぞふぐだぞふぐ食べよ」。JR京都駅前の広場に11日、歌手の嘉門(かもん)達夫さんの歌声が響いた。トルコ行進曲のメロディーに乗せ、ユーモアたっぷりに歌い上げた曲は「カモン! 関門行進曲」。北九州、下関両市と山口県でつくる関門海峡観光推進協議会が京阪神で広げるキャンペーンのテーマソングだ。
レトロ地区や下関市への観光客を増やそうと、10月〜来年3月に関西の駅などにポスターを張り出し、JR大阪環状線に、関門橋の絵と「カモン! 関門」の文字を書き込んだ広告車両を1カ月間走らせた。来年3月の北九州空港の開港に合わせ、首都圏にもキャンペーンを広げて「全国区」を目指す。
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背景には観光客の伸び悩みがある。北九州市の観光動態調査によると、門司港レトロ地区への観光客数は年間10万〜20万人前後ずつ増えてきた。だが、昨年はピークの03年より24万人少ない231万人。今年も昨年並みで推移し、頭打ちの傾向を見せている。
前年から43万5千人も増えた03年のブームについて、市門司港レトロ室は「大河ドラマ『武蔵』で巌流島などが舞台になり、新型肺炎SARSの流行で海外旅行を控える人が増えるなど特殊要因も働いた」とみる。だが、市が年間400万人を目指す08年までに、どう回復させるかという課題がある。
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レトロ地区ではホテルや商業施設、美術館などが毎年のように完成し、観光客を呼び込んできた。大型施設の整備は一段落し、もう追い風は望めない。遊園地に比べて何度も訪れるリピーターも生まれにくい。
レトロ室の柏井宏之・企画係長は「これからは、来てくれた人をいかにもてなすか。食や海の魅力など、新たな観光資源を見つけたい」。西日本随一の貿易港で花街としても栄えた門司港に今も残る料亭を旅行雑誌に売り込み、焼きカレーやハヤシライスなど名物の洋食を新たな目玉にできないかと思案中だ。
3分55秒の曲の終わりで、嘉門さんも歌う。
「食べ物ウマイ! 景色はきれいだ! たらふく歴史を感じる町 港を散策タイムスリップ カモン! 関門関門カモン!」
【門司港レトロ地区】
北九州市が88年からJR門司港駅舎や商船三井ビル、旧門司税関など明治、大正時代の西洋風建築の再生・保存を進め、95年3月に一般公開を始めた。周囲の道路を石畳に変え、ガス灯風の街灯を設置して街全体が観光地になった。整備費は約300億円。
まぁ、名前は出しませんが、一時的に人気が出て急激に冷え込んだところや、計画時にどんな数字が算出されたのか不思議なほど最初から期待できない観光客を見込んで作られた観光施設などと比べると、滞在型の観光施設ではないにもかかわらず、10年間よく頑張っている方だと思っています。ここに書いたことの繰り返しになりますが、今の門司港には観光産業以外の期待は持てないし、観光産業が街の生命線であると思っています。しかし、この現状から更に市がテコ入れしようとしているのは、やはり危ない気がします。(イベントを含め)観光地は作り上げていくものであり、自然に客足が増えることを期待するのではなく、様々な営業の努力が必要である(結構批判は多いようですが、これまで地元でも聞いたことがなかった「焼きカレー」などを名物として売り出して認知度を上げることも、観光地としての大事なPRだし、それなりに有効な方策だと思っています)のは間違いないことで、先日伝えられたように、市がJR九州第一庁舎を観光に利用しようとするのは大変良いことである。が、いつまでも市がお金をつぎ込んでいくことを期待していては、近い将来経営が破綻することは目に見えている。ずっと右上がりの数字を求めることは土台無理な話で、今後はある程度の客足を維持する方法(つまりリピータをどうやって増やすか)を、市とは独立して民間が考えていくことが重要になっていくと思います。











